地域で流行っている小規模な本屋さん〜ハンディキャップをどう乗り越えるか

小規模な本屋さんには、通常の商売では考えられないハンデがあります。いわゆるベストセラー本を入荷するのは不可能だということです。それでも頑張っている本屋さんを見てきましたので記してみます。

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小規模書店の仕入れ

首都圏の本屋さんの仕入れは大手の卸会社経由が普通です。およそ9割が大手経由と言われます。そして、出版されたばかりで売れるのが確実な本については、市中の本屋さんは仕入れることができません。
ある書店主に聞いた話では、「予約票」を100件集めても1冊しか届かず、「ウチは本を売って生きている。仕入れが出来なければ死んでしまう」と抗議したところ、「予約を受けた本が全て売れるわけではない」「そこまで言うなら死んでください」と返答されたそうです。大手の問屋は小さい本屋は相手にしていません。

そのため、売れ筋と言われる本は販売力のある大手書店でないと入ってきません。

 

小規模な本屋さんの品揃え

街中でそこそこ流行っている書店だと、ベストセラーと言われる本は置いていません。普段、大きな本屋に行くことが多いので、よくよく品揃えを見ると驚きます。

その代わりにおいているのは、現時点で旬の本ではなく、店主が選んだこだわりの本です。
例えば、歴史本のコーナーであれば、大河ドラマで話題の真田一族にちなんだ本のコーナーが作ってあったりします。単に真田幸村の本だけでなく、つながりの深い直江兼続や真田一族が重用した伊賀忍者の本などが並んでいます。「そうか、幸村にはこういう人脈があったんだ!」という気付きを得ることができます。

見ていると、店主お勧めのコーナーがあり、文庫本がありという感じで、店舗の品揃えが構成されています。旬のビジネス本などはありませんし、雑誌もあまりおいていません。

 

本屋に行って、「あ、こんな本を読んでみよう」という気付きを得られるととても嬉しいものです。駅前のチェーン店には無い、店長こだわりの選書がある本屋さん、探してみると近くにあるかもしれませんよ。

 

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私、山下哲博は店舗ビジネスの発展支援と資金調達サポートを強みとする、小規模事業者向けのビジネスコンサルタントです。難しいことを分かりやすく、経営者の右腕になるべく帆走型のサポートを行っています。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

 

あとがき

日曜日から苦しんでいる胃腸炎の症状、ようやく熱は下がりましたが、お腹は治まりません。ただ、病院にいって診察してもらったので安心しました。