専門知識の深さと経営者支援の満足度は比例しない〜専門家は嫌われたら、その時点で終了

良かれと思って業界のことを知り尽くしたコンサルタントを経営者に紹介したのですが、思いの外不評でした。改めて、専門家の価値を考えるきっかけになりました。

専門家派遣

自分は公的機関の仕事で、専門家派遣のコーディネーターをしています。そのため、多くの専門家にお会いすることがあります。そこで感じる事は、「専門家は使いづらい」ということです。

専門家派遣を実施するまでには多くの人が関わって、最適な専門家をチョイスしているのですが、肝心の専門家が専門分野の助言に入る前に経営者の機嫌を損ねることが多いです。

 

嫌われる専門家

多いのは経営者やコーディネーターを見下す専門家です。相手を見下すことで、心理的に優位に立とうという思惑が伝わってくるのですが、正直「痛い」です。

会社の大小はあっても、経営者は人を見る目についてはシビアです。いきなり紹介されてやってきた専門家の方が横柄な態度を取ったり、経営者を見下すそぶりがあると直感的に相手を見定めてしまいます。

・横柄な態度を取る

→約束時間に遅刻してくるとか、そんなこともしていないのかという態度を取る

・いきなり上から目線で相手をけなす

→まだ相手と信頼関係ができていないのに、そもそも論で相手を否定的に攻撃する

・一般論で指導してくる

→総合的な人事システムとかネットワークの構築等、もっともらしいけど中身がない

 

専門家派遣のあるべき姿

本当にできる専門家は、派遣にいたるまでのプロセスを仲介している人に確認してきます。そして、派遣本番でも自分の専門分野とお役に立てることをきちんと説明します。

そもそも、派遣だと経営者ヒアリングが事実把握のスタートになりますので、経営者が気づいていないことを指摘するのは良いのですが、頭から否定してはいけません。

派遣はせいぜい3回〜5回で終わりますので、経営者に気付きを与え、今後の行動が変わるように指導するべきです。いばってしまったら、その時点で経営者は心を閉ざしてしまいますので、その後の行動も変わらなくなります。

 

自分はこういった痛い事例を散々見ていますので、自分はそうならないようにコミュニケーションを取りながらお役煮立ちたいと考えています。経営者の右腕として信頼してもらえるよう、経営者への態度についても気をつけています。

 

◆自己紹介

私、山下哲博は、経営革新等認定支援機関の登録をしているビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

・創業:創業資金を確保するための事業計画を作りたい

・新事業挑戦:新しい事を始めるための計画を作りたい。事業評価を行いながら失敗しないように取り組みたい。補助金や融資など、これからの事業に必要な資金を調達したい

・多店舗展開、フランチャイズ:これから事業を大きくしていきたい。組織を急拡大したい

こんな方に役立つよう、自分の仕事の中からヒントになるものが有ればよいとブログを書いています。まずはご相談だけでも問題ありませんので、お気軽に問い合わせていただければ。何らかのヒントはご提供できると思います。

 

あとがき

今日は専門家でなく、上から目線の金融機関の担当者に閉口しました。経営者がドン引きしていましたが、「金を貸している」ので、「自分が上」と思っているのでしょう。