事業再構築補助金、9次申請、10次申請の違い

只今公募している「事業再構築補助金」ですが、今年度最後の募集であり、次回申請では制度が大きく変わります。
全てが案内されているわけではないのですが、分かっている範囲で比較してみます。

9次申請の内容

事業再構築補助金の9次申請は、前回8次申請とほぼ内容は同じです。

   一般枠

補助金額 従業員20名以下だと2,000万円
補助率  2/3
売上減少要件
2020年4月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、
コロナ以前(2019年又は2020年1月~3月)の同3か月の合計売上高と
比較して10%以上減少

   緊急対策枠

補助金額 従業員5名以下だと1,000万円、6-20人だと 2,000万円 ・・・
(最高は4,000万円)
補助率  3/4
*従業員5名以下は500万円超、6-20名は1,000万円超、
21人以上は1,500万円超えは、補助率2/3
追加の売上減少要件
2022年1月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、
2019年~2021年の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少していること

    9次申請だと有利な点

通常は前回申請で不採択だった事業者が再挑戦してきますが、9次申請は8次申請の結果が発表される前に締め切られます。
8次申請事業者は申請できないので、応募自体が少ない可能性があります。
通常は一般枠の採択率は4割を切りますが、採択率が上がればチャンスです。

案内されている10次申請の内容

売上減少要件が無くなる代わり、これまでの「一般枠」はなくなり、「成長枠」に変わります(下表を参照)
これまでは新たにスタートする新事業に縛りはなく、新事業の売上が事業者全体の10%以上という要件がありましたが、
今度は進出する事業の業種に縛りがあります。

   成長枠

対象 成長分野への大胆な事業再構築に取り組む事業者
補助金額 最大7,000万円 詳細は不明
補助率  1/2
 大規模賃上げで2/3と案内されていますが、事業再構築を行う事業者が大規模賃上げをするのは難しいのではないかと考えられます。

 物価高騰対策・回復再生応援枠

対象 不況が厳しい業種、事業再生に取り組む事業者、原油価格・物価高騰等の影響を受ける事業者
補助金額 最大3,000万円 詳細は不明
補助率  2/3 (一部3/4)
その他、最低賃金枠、グリーン成長枠、サプライチェーン強靭化枠などもあります。

10次申請で不明な点

9次申請までは「事前着手申請」という制度があり、応募する前に投資済みの内容にさかのぼって補助金の対象になりました。
ただ、この取り扱いは他の補助金にない画期的なものであり、10次申請でも同様の措置があるかどうかは不明です。

結論

9次申請に申請すべき事業者

・コロナの影響で売上減少
・事前着手申請を活用
・一般枠で2,000万円の補助を受けられる

10次申請に申請すべき事業者

・コロナ後も売上をキープできているが、新しい取組に挑戦する
・人件費高騰の影響を受け、人手の確保が苦しい中、新しい取組に挑戦する
8次申請していなくて、売上減少の要件に当てはまるのであれば、9次申請がオススメです。ご興味ありましたらお問い合わせください。
《あとがき》
10年に1回の寒波が来ているとか。夕方、ゴルフの練習に行ったら、強風のために練習場がクローズでした。
明日、出かける予定ですので、少し心配です。