出張型のサービスとテリトリー権の関係、フランチャイズ契約のつぼ

フランチャイズは店舗型ビジネスのフォーマットを作り、フォーマットに合わせた店舗を運営する営業権を認めるビジネスです。ファストフード、学習塾、飲食店など様々なビジネスでフランチャイズというやり方がありますが、基本は立地に合わせた店舗フォーマットを作ります。ただ、出張型のビジネスの場合はどうなるのでしょうか?

出張型のサービス

最近はインターネットの普及という追い風があることで、リアル店舗のないビジネスが多く出てきています。こういう自分も専門的なサービスを提供しておりますので、店舗は必要としていません。打ち合わせができる程度のオフィスがあれば十分です。

サービス業はサービスを提供する側が相手先に出向いていけばOKなので、昔から出張型のサービスがあります。ダスキンのようなお掃除サービス、JAFのようなレスキューサービス、訪問介護や訪問看護のような医療・福祉のサービスもあります。

 

フランチャイズのテリトリー権

フランチャイズ本部は加盟店と契約を締結する際、「加盟店にテリトリー権を認めない」とするのが一般的です。テリトリー権は、テリトリーを定め、その地域において独占的な営業を認めるという考え方です。その権利を本部が認めないということは、どこに店舗を新設するのかは本部が決めるもので、個々の加盟店に口だしさせないという考え方によります。

加盟店に権利を与えないという見方、加盟店いじめと解釈する人もいますが、テリトリー権を本部が押さえておかないと、オーバーストア等の店舗間調整を本部ができなくなりますので、本部運営に必要な権利です。

 

出張型店舗のテリトリー権

通常の店舗型フランチャイズはどこに店舗を設置するのかを本部が決めます。ただ、店舗を設置しない出張型の場合は、どこを営業エリアにするのかを本部と加盟店が取り決めして契約します。

この場合は、テリトリー権、その地域において独占的に営業する権利を加盟店に認めます。出張だと営業エリアを決めておかないとどこまでも営業に行くことが可能になる反面、営業エリアにおいては、他の店舗には営業させないという権利を認める事になります。

 

フランチャイズのテリトリー権、その意味合いを分かって契約書を作っておかないと後で大変なことになってしまいます。契約書のひな形をそのままコピーしようと考えている方は十分に注意してください。

 

フランチャイズ本部にご興味がございましたら、是非、お問い合わせください。

 

◆自己紹介

私、山下哲博は、これから創業する方、少人数でビジネスをされている方に特化したビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

・これから創業したい

・ひとりビジネス〜3,4名程度の事業主で相談相手が欲しい

・フランチャイズに加盟してみようかと考えている

こんな方に役立つよう、自分の仕事の中からヒントになるものが有ればよいとブログを書いています。

 

あとがき

昨日は自転車で外出し、ゲリラ雷雨にやられてしまいました。仕方ないので今日からは電車で動きます。5月のちょうど良い季候から梅雨に入ってしまいます。