余生を過ごせば良しとする診断士VS一生の仕事と考える診断士

中小企業診断士として独立してみると、案外面倒な人間関係がありました。先輩、後輩という人間関係も良いかなと感じた自分のミスですが、面倒なものでした。中小企業診断士という資格に興味がある方に向けて書いて見ます。

 

最初に中小企業診断士協会に入会した

中小企業診断士という資格は不思議な資格で、この資格を持っていることで「やるべき仕事」は何もありません。国家資格だと、この仕事は資格者でないとできないという分野があるのが普通なのですが、中小企業診断士は経営のことを一通り勉強したことを認めてもらえているものの、資格がないと出来ない仕事は皆無です。

独立している先輩も仕事はバラバラなので、協会に入っておこうと思って東京都の中小企業診断士協会に入会しました。単純にみなさんがどのように仕事しているのかを情報収集しようと思ったのです。

 

協会に入って良かった点

最初は中小企業診断士の仕事が全然分かっていなかったので、協会に入ることでみなさんどういう仕事をしているのかを勉強することができました。また、仕事の紹介もありました。独立開業してまもなくリーマンショックの影響で、セーフティネットの認定を受ける事業者が急増したこともあって、最初から窓口相談に入る事が出来ました。それは、資格がなかったら出来なかったことです。

また、フランチャイズや事業承継といった分野については、研究会に入って勉強することができました。おかげさまで、フランチャイズは今も主力業務です。

 

協会に入って疑問に感じたこと

中小企業診断士協会に入って感じたのは、企業を定年退職してからの「居場所」として入ってくる方が多いことです。大企業である程度の役職についていて、「勝ち組」であることは認めますが、その時の立ち位置で接して来られると、若手にとってはきついです。

前職で一流企業にいらした方ほど、その時の立ち位置で一方的に命令してくることが多いのです。

 

商店街支援の苦い思い

2年程前に住まいからそれほど遠くない地域の商店街をグループで支援する仕事がありました。元々は12月末から1月中旬までに集中的に支援するという話で予定を空けていました。

しかし、仕切っている方がブレブレでスタートが1月下旬にずれ込み、そこから2月中旬までスケジュールを拘束してくる騒ぎになりました。2月中旬からは別の仕事が入っていたので、そこからは勘弁してもらったのですが、結果的にずいぶんと先輩方からおしかりを受けました。こちらは商店街の支援だけをやっているわけではないので、予定がずれたのが先方の責任であれば仕方ないところなのですが、先輩方はそう取ってくれずに、こちらの予定を空けるよう言ってきました。

商店街の方々は当事者意識がないというか、地元の為にと考えて奉公している先輩先生方の行為に甘え、先輩先生方が意気に感じて安請け合いしたことの尻ぬぐいを若手がカバーするという構図でした。先輩先生との付き合い方を理解していない先生は10万円ほどの報酬のために他の仕事が2ヶ月にわたってできなくなってしまうという状況でした。

 

仕事は趣味でない

人のお役に立つために、地元の商店街を支援することに、中小企業診断士であることの意義を感じる先生もいますが、それは企業年金を受け取っていて余裕のあるからできることです。生活して行かなくてはならない人間にとっては、10万円の仕事であればそれなりの関わり方をしていくのですが、年齢の上下、出身企業の上下で一方的に命令してこられると厳しいです。

 

今日、久々に先輩診断士が多数出てこられている会合に出席しました。自分が独立した8年前は仕事にどん欲だった先生が多かったのですが、今日はただのサロンでした。波風立てる気はないのですが、自分は自分で頑張ろうと思います。

 

 

◆自己紹介

私、山下哲博は、これから創業する方、少人数でビジネスをされている方に特化したビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

・これから創業したい

・フランチャイズに加盟してみようかと考えている

・ひとりビジネス〜3,4名程度の事業主で相談相手が欲しい

こんな方に役立つよう、自分の仕事の中からヒントになるものが有ればよいとブログを書いています。

 

あとがき

今日から一気に花粉が舞ってきました。部屋で仕事していてもくしゃみが止まらず。これから2週間ほど厳しい季節です。