法人設立から2期目までは消費税を支払う義務がありません。それでも見積には消費税別で記載するべきです。
消費税課税事業者
個人であれば売上が1,000万円を超えた事業者、法人であれば設立3期目から消費税の課税事業者になるのが原則です。(例外は沢山ありますが、そこは専門家でないので触れません)
問題になるのは、設立したばかりの法人、売上の少ない個人の場合です。「お前の所は消費税を払っていないのだから、消費税を請求するのはおかしい」という方もいるのです。それでも、見積、請求の時には消費税は別にするべきです。
税別にする根拠①経費には全て消費税がかかっている
売上を立てるまでに、仕入だったり、必要な備品だったり、様々な経費がかかります。それらの経費には全て消費税がかかっていて、事業者は負担を強いられます。そのため、売上から消費税が引かれるかどうかは別として、自身の売上に対しても消費税を請求するべきです。
税別にする根拠②いつ課税事業者になるか、相手には関係ない
もう一つの根拠は、これまで5万円でやっていた仕事が、ある日突然5万4千円になるのはおかしいからです。相手にしてみれば同じ仕事をお願いしているわけで、消費税がかからないから5万円にしていたのを、急に5万4千円にしたら相手に不審がられます。
税込みで5万円にするなら、46,296円(税別)と見積に書くべきでしょう。
○46,296円(税別)
×50,000(税込)
こんなトラブルもありました・・・
・以前の見積で、消費税分を考慮せずに税込で作ったため、法人を設立後の見積で「高い」と言われた。
→上記②のケースです。本当に起こりました。
・勝手に税抜きの金額を払ってきた。
→相手は自分が法人を作って間もないのを知っていましたので、勝手に消費税を抜いて 支払ってきました(下の方に税別の金額もありますが、請求額は冒頭に記していました)。しつこく催促して、2ヶ月遅れで振り込まれました。こういう方とは二度と仕事しません。
非課税事業者は消費税を支払う義務がないのだから、消費税と称して余計に請求しているのではないかと言いがかりを付けてくる方もいますが、課税事業者か否かを問わずに、消費税は請求するものと考えておいた方が良いのではないかと思います。創業したばかりの方でも正々堂々と請求しましょう。
◆自己紹介
私、山下哲博は、これから創業する方、少人数でビジネスをされている方に特化したビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。
・これから創業したい
・フランチャイズに加盟してみようかと考えている
・ひとりビジネス〜3,4名程度の事業主で相談相手が欲しい
こんな方に役立つよう、自分の仕事の中からヒントになるものが有ればよいとブログを書いています。
あとがき
勝手に税抜きの金額を払ってきたり、一方的にこちらの仕事を否定して支払いを拒否したりと、色々な方がいます。そういう方には毅然と対応するようにしています。