フランチャイズのモデル収支を検討しよう⑥モデル収支をつっこんでみる(2)

前回、売上のブレについて書きました。今日は経費で検討すべき事を書いてみます。

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人件費

経費で一番簡単にイメージがわきそうなのが人件費です。この店舗には何人必要なのか、一人当たりいくら払えばよいのかを計算します。アルバイトでしたら、どの位の時給を払えば良いのか、出勤の度にどのくらいの交通費を渡せば良いのかで見積もれます。

また、一日中忙しいわけではなく、アイドルタイムが必ず発生しますので、どのように配置すれば良いかを考えます。アイドルタイムをなるべく減らすこと、アイドルタイムに「遊び」が出ないように配慮することはオーナーの大事な仕事です。

 

仕入れ

小売店や飲食店では本部からの仕入れが発生します。直接販売する商品だったり、食材だったりしますが、本部からの仕入れが必要です。通常、本部からの仕入れ額を考慮に入れて収支モデルが作られているので問題は無いのですが、ロスが発生することについては考慮されていないのが一般的です。

どの位ロスが出るかは店舗のオペレーションレベルによるので、モデルに入れるのは困難ですが、ある程度のロスは見込んでおくべきです。食材で廃棄せざるをえなくなるもの、商品を仕入れたものの全く売れず在庫処分で売り切ってしまうものなどがあります。

なお、コンビニエンスストアでは、廃棄ロスは粗利(売上総利益)の計算に反映されません。つまり、粗利の一定の割合を本部にロイヤルティとして支払った後、廃棄ロスは100%加盟店負担になります。賞味期限のお弁当やおにぎりは必ず出ますので、いかに減らすか、逆に機会損失(品切れ)が無いようにするのが店舗の力量になります。

 

あとがき

モデル収支として示されると、それが実現するものだと思い込みがちです。実際には売上は積み上げ、経費はほぼ自動的に発生します。早い段階で損益分岐点売上をクリアしたいものですね。