2015年発表 フランチャイズ統計③サービス業FCの概況

日本フランチャイズチェーン協会より、「2014年度JFAフランチャイズチェーン統計調査」が発表になっています。フランチャイズチェーン全体の店舗数は前年比102.6%の約25.9万店舗、売上は前年比102.8%の約24.1兆円、サービス業フランチャイズの店舗数は前年比101.3%の約94,300店舗、売上は前年比103.1%の約3.1兆円と好調でした。

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リース・レンタルサービスFCチェーンの動向

サービス業のFCの中で最も売上の比率が大きいのはリース・レンタルサービスです。こちらは前年比102.1%と売上を伸ばし、約8,600億円の売上を上げています。リースやレンタルの対象品は沢山ありますが、建設機器や生活用品、オフィス用品などが対象になります。最近増えているといえるのはレンタカーです。車を保有することで様々な費用がかかりますので、所有しなくても、必要な時に使えれば良いという考え方で需要が伸びています。

一方、CDやDVDのレンタルについては、インターネットを使っての配信サービスが伸びていますので、レンタルだけでなく販売に力を入れたり、他の商材を販売することで売上を確保するという流れに移っています。

 

好調なのは学習塾・カルチャースクール

昔からある業態なのに、最近好調なのは学習塾です。従来の学習塾は1クラスに10名前後の生徒を集めた形で運営されていましたが、最近は少子化と子供に対する学習費を容認する親の意向もあって、個別指導塾が優位性を持っています。

最大手の明光義塾は全国に約2,100店舗を展開していて、一般的には先生1対生徒3での指導にノウハウを持っています。個別指導の理想は1対1ですが、それだと生徒が払う授業料が高くなってしまうので、同社は個別指導の優位性を発揮できる点と授業料が高くならずに済むというバランスをとった1対3のスタイルを確立させています。

少子化の中、個別指導の塾が伸びているというのは、反面では既存の学習塾のシェアを食っているということに他なりません。

 

介護も好調だが、今後は注意が必要

この統計調査では介護というカテゴリーでの集計がないので、同協会が介護フランチャイズの動向をどのように把握しているのか分からないのですが、フランチャイズ関連の展示会に行くと、多くの本部が出展していますので、加盟開発を積極的に行っていることが伺えます。

ただ、別の所でも書いていますが、介護のフランチャイズについては介護保険制度の動向によって左右されますので、本部の担当者の説明だけで加盟するのは危険です。ご自身で情報収集してから加盟するべきです。

http://2015112445.tmp.que.ne.jp/post-888/ ‎

 

サービス業は初期投資として多額の投資が必要な業態から、副業感覚でできるものまで様々です。面白いサービスも出てきますのでいつも注目しています。ただ、その中身は玉石金剛ですので、本部からの説明だけで安易に加盟するのは危険であることを肝に銘じておきましょう。

 

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私、山下哲博は資金調達サポートとフランチャイズを専門分野とする小規模事業者のビジネスサポーターです。フランチャイズについては、本部づくりのサポート、本部に足りない機能面の組織作り、新規加盟をご検討の方に対して契約書の確認や事業計画の作成サポートを行っております。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

 

あとがき

2週間ほど研修の仕事でしたので、久々に自分の仕事場で仕事しています。2週間前は窓を開けていたのですが、今は暖房が入っています。