コロナ禍における、新事業検討(経営改善)事例②新しいビジネスに進出

新聞報道やwebサイトのニュース、中小企業庁の新着情報などで話題になっているのが「事業再構築補助金」です。
事業再構築のヒントになればと、サポート先の事業再構築事例を紹介します。

 

新事業立ち上げのパターン

新事業については、通常はこのどちらかになります。

・今のお客様に違うサービスを提供

・今のサービスを新しいお客様に提供

今までの事業基盤を活かした形で、状況に合った形で新規の売上を追い求めます。

 

コロナ禍における新事業立ち上げ

コロナウイルスはこれまでの行動様式の変更を迫る面がありました。例えば、緊急事態で飲食店では夜の営業が禁止され、ライブハウスやスポーツなどは大勢の人を詰め込まないように配慮した上での営業になっています。そうなると、これまでとは違う発想でビジネスを作っていく必要が出てきます。

飲食店で食べ物をテイクアウトしてもらったり、デリバリーで届けたりするのが通常の新事業ですが、需要のありそうなところに一気に進出するという動きも出てきます。

 

中古車販売店の状況

中古車は車両の仕入が命で、要望のありそうな車を予め仕入れておくか、要望を受けた車両に近いものを素早く仕入れるかする必要があります。ただ、コロナウイルスの影響で車移動の方が増えたのと、カーシェアリングのような不特定多数の方が使う車両を敬遠する動きがあり、一時期の「クルマ離れ」の状況から一転して、車のニーズが高まっています。

新車の一部車種は多くのバックオーダーを抱えて、オーダーから納車までの期間が長期化していますし、中古車でも状態が良くて人気のある車種はなかなか仕入ができない状況です。逆に、見栄えの良くない車をいかに選んでもらうかというのが新事業進出の背景にあります。

 

中古車販売店がレンタカーに進出

レンタカーには、トヨタなどが展開する新車のレンタカーと格安事業者が展開する中古車レンタカーがあります。中古車レンタカーは新車登録から10年位経過して、10万キロ以上走行している車ではありますが、「移動できれば良い」と割り切れば、便利なサービスです。中古車レンタカーは中古車があればできますので、中古車販売店が新事業として採用しました。

 

中古車レンタカーを販売車両にするという発想

中古車は見栄えの良くない車両を仕入れてしまうと、中々販売が決まらず、何か月も長期在庫になってしまうことも珍しくありません。展示車両として置いておいてもお金は産まないのですが、レンタカーとして稼働すれば多少のお金が入ってきます。車はたまに動かさないと調子が悪くなるので、たまに動かすという点でもメリットがあります。レンタカーとして貸し出すと、色々な乗り方をされて車が傷み、走行距離がかさんで商品価値が下がるのですが、十分に古い車であれば、車両の価値としては大きな影響がありません。

逆に、古いけど案外走るねということで、レンタカーとして稼働している車を購入する方が現れるのを狙ったということです。

 

事業多角化のパターン:隣接事業への進出

この事業者様では、一般消費者向けの商売をいろいろと検討し、以前は飲食店などを検討したこともあったようですが、車周辺のビジネスということでレンタカーに進出することにしました。レンタカーの場合はお客様とのやり取りや予約システムの構築などが必要ですが、フランチャイズに加盟することで解決しています。その結果、車の貸し出しや返却の受付と貸し出す車の整備だけをすれば良いので、中古車販売の片手間で行うことができます。

商談スペースがオシャレな販売店ですので、テレワークに対応して「コワーキングスペース」の提供(机、電源、WI-FI、飲み物スペース、トイレ等、既存設備で全て賄える)も検討したようですが、本業である自動車販売との相乗効果を狙ってレンタカーに進出しています。

 

当社のサポート内容

当社に相談があった時点で、ある程度は新事業を検討していたのですが、第三者からの意見が欲しかったようで、新事業候補の収益性、本業との相乗効果、追加投資の必要性などを元に助言しました。最終的には、自動車販売につながりそうなこと、本業の商談の邪魔をしないこと、お金を出してフランチャイズに入ることでインフラ部分が整うことなどを考慮して、意思決定のお手伝いをしました。

また、当方がフランチャイズの仕組みに詳しいことから、フランチャイズのメリット・デメリットを説明し、契約書のチェックなども行い、フランチャイズ加盟後の事業計画の作成をお手伝いしました。

事業再構築に向けたセカンドオピニオン、今後成功するための準備・覚悟、助言などいたしますので、先ずは無料相談からお問い合わせください。お読みいただきありがとうございました。