後継ぎの禁句「でも、しか」。後を継ぐなら消去法でなく、積極的に引き継ぐ

親の事業を継ぐというのは大変なことです。不動産やお金を引き継ぐのであればラッキーといえるのですが、事業は簡単なものではありません。

 

「でも、しか」創業

創業する際に、「○○でもやってみるか」「自分には○○しかないから」という消極的な気持ちで始める方がいます。自分はそういう人たちを「でも、しか」創業と言っています。

・自分で始めるのは難しいから、フランチャイズ「でも」やってみるか・・・

・この年で転職するのはしんどい。条件も良くないし。だから、フランチャイズ「しか」できることがなさそうだ

フランチャイズの加盟相談をしていると、他に選択肢がない、他の選択肢を真剣に検討していないで安直に考えている人が多いです。

「何が儲かるんですか?」と聞かれることも多いのですが、万人に当てはまる正解はないと思っています。

 

後継ぎの「でも、しか」

今は会社員をしていて、親が事業をやっていると、「いつかは自分が後を継ぐんだろうか」という気持ちになることがあります。

・単純に親が心配だし、自分が後を継いで喜ばせてあげたいので、後を継いでも良いか

・いずれは自分が後を継ぐしかないのではないか

こんな風に、安直に後を継ごうとは考えない方が良いです。事業はやりたい人が先頭をきってやるべきであり、「後継ぎでもやろうか」という甘い世界ではありません。

 

後を継いで、自分のやりたいことができるか?

後継ぎとして会社を引き継ぐ際に注意したいのは、「親がやりたい仕事」と「自分がやりたい仕事」は別であるということです。

自分の父は自動車業界がこれから市場拡大すれば、修理に出る車も多いだろうと考えて、手に職を付け、創業しています。もちろん、右肩上がりで事業が拡大し、ピーク時は多くの従業員がいました。

ただ、自分にとって車の修理は全くやりたい仕事ではなかったですし、出来る仕事とも思いませんでした。少なくとも職人さんに自分の言うことを聞かせるのは無理ではないかと感じていました。いくら長男でも、出来ないことはやるものではないと感じ、自分は学校の勉強を一生懸命やっていました。

 

経営者になることの責任

社長というと響きも良いし、会社員時代よりも収入が増えそうと思うかもしれません。ただ、経営者は従業員の雇用責任、取引先との信頼関係を守っていかないとなりません。

経営が順調なら良いのですが、経営状態が良くないと会社のお金が無くなっていきます。そういう時に、お金の責任を取るのが経営者です。銀行や周囲からお金を借りることが出来ると良いのですが、普通は周りからお金を借りるよりも先に、経営者が個人の財産からつなぎ資金等を提供することになります。

・今月、前期の税金を払わないとならないけど、会社の資金繰りが苦しい

→経営者が会社にお金入れて、一時的に支払いができるようにする

→役員に話をして、役員報酬の支払いを保留する

→日銭を稼ぐために、すぐにお金になりそうな新規の仕事を始める

結局は会社の経営状態の責任を取れるのは社長しかいません。お金がなければ何かの決断をしますし、従業員に何かあればその責任を負います。

先日の後継ぎ相談

先日、相談を受けた方にはお話をしたのですが、中途半端な気持ちで親の事業を継いでも、親のやっていた仕事で親以上の成果を出すのは難しいと助言しました。後継者が親を超えるのは、後継者のやりたいことを突き詰めるしかありません。

「後でも継ぐか」「自分が後を継ぐしかない」と自分に主体性を持たないまま事業を担っても上手くいきません。どうせ、後を継ぐなら、自分のやりたい事の実現に向けて一度は真剣に考えるべきです。

後継ぎ支援については、セミナーも開催しますので、お時間を作っていらしてください。

○補助金申請のお問い合わせは、こちら

○後継ぎ支援セミナーやります!

4/17、18 「儲からない家業を儲かる事業にする

○フランチャイズ加盟希望者向けセミナーやります!

4/23 初めてのFC加盟、注意点セミナー

 

あとがき

ここ何年か、3月=ものづくり補助金で、申請書の作成に追われていました。今年は様相が異なり、今後のことを考えることが多いです。

最近はいろいろな方にお会いして、様々な刺激を受けています。