海のない長野県、避暑地の蓼科高原で奮闘するお寿司屋さん

この3連休、季節外れの避暑地に行っておりました。滞在していた所は、標高1400メートルの山の上ですので、朝晩は涼しいを通り越して寒いくらいです。今回は、近所の方に教えていただいた、評判のお寿司屋さんに行ってきましたので、考えたことを書いていきます。

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蓼科高原について

蓼科高原は中央高速の諏訪インターチェンジから北に10キロ以上向かった先にある別荘地です。蓼科湖の先に白樺湖があり、湖の周りは白樺リゾートが開発していて、ファミリーをターゲットに週末の度に大いに賑わっています。白樺湖に行く途中にも温泉旅館が点在していますが、夏の避暑以外には観光客を呼び込む要素がないので、宿泊施設は経営が厳しそうです。
観光シーズンといえるのは、GW時期のお花見、その後の新緑シーズン、真夏の避暑、秋の紅葉であり、4月末から10月下旬くらいまでです。冬はスキー場などもありますが、遠方からわざわざ訪れるほどのスキー場ではありません。

 

寿司処、みつ山

蓼科高原は、夏は多くの人が訪れますが、残念ながら通年では観光客が来る地域ではありません。冬の寒さも厳しいので、別荘族も11月にはいなくなってしまいます。また、寿司に必要な食材は山の中でもあり、仕入れるのも大変です。そんな中で生き残っているお店ですので、飲食店経営の極意のようなものがあるのではないかと推測してみました。

 

生き残る飲食店の知恵①食事が美味しい

飲食店の第一要件としては、食事が美味しいことでしょう。お寿司屋さんとして来店してきた人が十分に満足できることが重要です。単に寿司を食べるだけなら、回転寿司やスーパーなどの持ち帰りもありますので、その何倍もする価格でも十分に美味しいことが重要です。

 

生き残る飲食店の知恵②仕入れルートを確保する

ここでいう仕入れルートとは、普通の卸売業からの仕入れではなく、他が安定的に仕入れるのが難しい品質の食材を卸してくれる先があるということです。この寿司屋では築地市場からその日のうちに配送してくれるルートを確保しているようです。

 

生き残る飲食店の知恵③来店客の確保

飲食店は美味しい料理を出すだけでは不十分で、安定して来店してくれるお客様を確保しなくてはなりません。この寿司屋は近くに茅野市の公衆温泉浴場がありますが、車でないと行けない場所です。茅野の市街地からだと片道20分ほどかかるところでもあり、わざわざ来てくれるお客様を確保しているということに他なりません。そばや居酒屋と違い、夜だと客単価5000円くらいは軽くいってしまう業態ですので、価値を分かっているリピート客を作っているということに他なりません。

 

生き残る飲食店の知恵④ブランドを構築し、高付加価値を実現する

このお店には、店主の手作りの冊子が置いてありました。板前さん一人で寿司を握っているので、待たせてしまうお客様のためにと案内しているのですが、店主のこだわりの部分が紹介されていました。

・どうして、蓼科で寿司屋を始めたのか?

・蓼科で美味しい魚を提供できる、仕入れの秘密

・築地までたまに行って魚の目利きをしていること などです。

 

実際のお寿司も美味しくいただくことができました。何よりも蓼科高原に行く楽しみが一つ増えました。今シーズンは蓼科高原に行くのも終わりですが、来シーズンにも行ってみようと思いました。

 

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私、山下哲博は資金調達サポートとフランチャイズを専門分野とする小規模事業者のビジネスサポーターです。企業の成長戦略をサポートすることで、地域にビジネスの芽が定着できるようお手伝いしています。週末はオフの話も入れて気楽に書いています。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

 

あとがき

中央高速は小仏トンネルの渋滞が常態化していますが、今日は珍しく渋滞を避けて帰宅することができました。通常の週末は11時過ぎから5キロ程度の渋滞があり、ピーク時は30キロくらいの醜態になりますが、今日は12時半ころの通過で渋滞ゼロでした。ラッキー!