フランチャイズ本部が直営店を運営する意義

あるファストフードチェーンの本部が直営店を全てフランチャイズ化するという新聞報道がありました。直営店を持たないフランチャイズ本部は珍しいです。

フランチャイズ本部は直営店を運営しながら、加盟店を募集する

フランチャイズチェーンの原則として、直営店を展開して十分にノウハウを構築した上でフランチャイズ加盟店を募集するというのがあります。加盟する側が了承すれば、直営店が有ってもなくてもよいのですが、通常は加盟店だけでなく直営店も運営しながらのフランチャイズ展開になります。

 

本部にとっての直営店の意義

本部は直営店を自ら運営しながら、様々なノウハウを修得していきます。また、新しい施策を展開する際には直営店で効果を検証してから広げていきます。見切り発車的に仮説検証しながら施策を展開する部分もありますが、通常はある程度ノウハウを構築してからフランチャイズ店の指導に入ります。

加盟店に新しいことをトライしてもらって、失敗してしまっては、業績不振で契約解消、訴訟沙汰にもなってしまうからです。

 

フランチャイズを指導するスーパーバイザーは現場経験が必要

フランチャイズに加盟すると、経営指導をしてくれるスーパーバイザーが付きます。経営指導に魅力を感じて、フランチャイズ加盟する方もいると思います。ただ、現場で指導できるだけの引き出しを身につけるには、店長として現場経験を積むことが必要です。本部の従業員が経験を積む場として、直営店が必要です。

 

フランチャイズ展開を希望する方の中には、ビジネスモデルを構築してしまえば、本部が店舗を運営しなくても良いと考えるかたも多いのですが、スーパーバイザーの育成以外にも、施策の検証、新規に加盟したオーナーの研修など、本部が店舗を持っていた方が都合がよいです。フランチャイズ本部の設計について、疑問がある方はご相談ください。

 

◆自己紹介

私、山下哲博は、これから創業する方、少人数でビジネスをされている方に特化したビジネスコンサルタント(中小企業診断士)です。

・これから創業したい

・フランチャイズに加盟してみようかと考えている

・ひとりビジネス〜3,4名程度の事業主で相談相手が欲しい

こんな方に役立つよう、自分の仕事の中からヒントになるものが有ればよいとブログを書いています。

 

あとがき

直営店があると「のれん分け」という方法で従業員を経営者に育成することも可能です。